誰でも30歳手前になると将来への不安が出てきますよね?
- このまま今の会社で頑張るのか?
- それとも方向転換するのか?
30歳が一つの分かれ道だと思います。
僕は30歳で会社を退職し、36歳で税理士になりました。
今回は、Fラン卒の僕が無謀にも30歳から税理士を目指した理由について書いてみたいと思います。
理由①:サラリーマンの行く末が不安だったから
僕は地方の中小企業に勤めていました。
20代の後半にさしかかったある時、将来を考えさせられる出来事がありました。
僕が勤めている会社を退職した元上司とばったり出会ったのです。
元上司は現役当時「役員」でしたので、僕から見れば雲の上の存在でした。
しかし、会社を60歳で定年退職された後は「アルバイト」をしているとのことでした。
会社であんなに偉かった人なのにアルバイト…
会社を辞めると、会社の元役員だったとか過去の栄光は全く関係ありません。
実力がなければ容赦なく「ただのおじさん」になってしまう現実を目の当たりにしました。
多くの人は60歳で会社を退職すると、市場価値が一気に下がります。
サラリーマンは会社という生命維持装置に守られているからこそ、高い収入を得られていることにその時気が付きました。
この出来事が、税理士を目指す大きなきっかけとなりました。
理由②:将来の収入が不安だったから
20代の後半になったとき定期昇給が見直され、大幅な「ベースダウン」が実施されました。
生涯賃金の減少です。
当時、営業のノルマも年々増えてきており、さらに給料のベースダウンとは…。
僕の不安は一気に高まりました!
「チーズはどこへ消えた?」というベストセラー本がありましたが、多くの従業員はまた再びベースアップがあると信じて会社に残り、僕を含め数人は新しいチーズの山を目指して旅立ちました。
人は基本的に変化を嫌う習性があります。
そりゃ、新しいことするのって不安だし怖いし、とてつもなく労力がかかりますから。
あの時、給料のベースダウンがなかったら、おそらく税理士試験のような「いばらの道」に進むことは無かったと思います。
最近になって追い打ちをかけるように、益々サラリーマンの立場が不安定になってきました。
2019年になって、経団連会長やトヨタ自動車の社長などの経済界の重鎮が相次いで「終身雇用の見直し」について言及しました。
今まで信じてきた「終身雇用制度」がいよいよ崩壊しつつあります。
定年もなく一生涯働くことができ、自分の頑張り次第で収入を増やすことができる「自営業」にとても関心を持ちました。
理由③:何もできない自分を変えたいと思ったから
転職を考えたとき、必ず自分の「棚卸(たなおろし)」をします。
棚卸とは、自分の知識、経験、資格など自分にどんな価値があるのかを再確認する作業です。
転職を経験した人なら分かると思いますが、自分は何もできない人間だということを棚卸をして履歴書を書くときに気が付きます。
もし、あなたが今履歴書を書くとしたらどんな価値をアピールしますか?
アピールできる点がたくさんある人は、どこにでも就職できると思います。
しかし、僕のように何も書くことがないという人は要注意。
何も考えず、ただ会社に行き自分の時間を切り売りするのではなく、この仕事をすることで自分にどんな能力が身につくのかを常に意識しながら仕事をしないと、転職の時に後悔します。
自分が勤めている会社内だけで通用する知識や能力では意味がないのです。
これからは、会社の「外」でも評価される知識や能力を持つことが重要だと思います。
その点で、「国家資格」は日本国内であれば誰からも一定の評価を得られるので、当時の僕にはとても魅力的なものに見えました。
理由④:ワークライフバランスを実現したかったから
サラリーマンは、自分の時間と労力を会社に提供することで給料をもらいます。
ですので、仕事に自分の生活を合わせることにならざるを得ないのです。
人生における膨大な時間を、それほどやりたくもない仕事に捧げなければならないことに疑問を持っていました。
今ではほとんどが共働き世帯で、仕事と子育ての両立に苦しむ家庭が増えてます。
さらに「介護」の問題まで加わってくると、もう会社どころではありません。
そんな日常生活で起こる様々な変化に対応するため、なんとか生活に仕事を合わせた働き方に変えることができないものかと考えていました。
その結果、資格を取得して「自営業」になれば、理想の働き方が実現できるのではないかと、若かりし僕は思いついたのでした。
理由⑤:消去法で税理士が残ったから
自営業をやるための知識や経験もない僕は、「資格」を取得することが一番手っ取り早いと考えました。
しかし、資格のパワーだけで食べていこうと思うと、その資格も限定されてきます。
僕が当時調べた結果、資格のパワーが強いと思われるものは「医師」「弁護士」「公認会計士」「司法書士」「税理士」でした。
この中で、興味が持てて、働きながら取得できそうな資格は「税理士」だけでした。
そこで早速、税理士試験の予備校(TAC)に駆け込みました。
ちなみに、「資格の学校TAC(タック)」は税理士試験の予備校として「資格の大原」と合格者数を二分する業界大手です。
予備校のパンフレットを見ると簡単に取得できそうに書いてあるんですが、実際はかなり違ってました。
資格取得までに平均10年もかかるなんて書いてなかったし。
資格取得には予想以上に苦労しましたが、税理士の道を選んで正解でした。
今は勤務税理士として働いていますが、その気になればいつでも独立開業できる状態です。
選択肢があるということが、これほど心に余裕を与えてくれるものかと実感しています。
最後に
以上5つが「税理士」になりたかった理由です。
30歳が近づいてきて転職を考える人は多いと思います。
不安に感じるということは、将来を真剣に考えている証拠なのでとても良いことだと思います。
特にこれから「終身雇用制度の崩壊」「年金制度の崩壊」など、今まで経験したことがない事態が起ころうとしています。
会社に頼らず、自分で稼ぐ力を身に付けていくことがとても重要な時代になってきました。
資格はそのための手段の1つです。
「資格」だけではなく「プログラミング」「ブログ」「ユーチューブ」など、初期投資が少なくても始められる事業も増えてきましたので、興味が持てるものからチャレンジしてみるといいかもしれませんね。
始めるなら一番若い今がチャンスです。
今行動を起こせば、来年の今頃には全く違った自分になっていはずです。
もし、税理士に興味がある方はこちらの記事「社会人が最短で税理士になるための完全ロードマップ」から読んでみてください。
僕の経験すべてを詰め込んだ内容なので、きっと役に立つと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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