・肉体労働がツラく年をとった時、仕事を続ける自信がない
・会計事務所に入ると具体的にどんな仕事するの?
年をとるにつれて体力仕事に限界を感じ、「事務職」に転職したいと思い始めている方も多いといます。
この記事では、トラック運転手というバリバリの肉体労働の業種から、会計事務所へ転職された20代男性の体験談をご紹介します。
この体験談では、
・求人探しで注意した点
・面接での質問内容
・会計事務所に入ったら最初にやる仕事
・会計事務所で役に立つスキル
など、会計事務所への転職活動に役立つ情報が満載です。
ぜひ最後までお読みください。
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ヒュープロを税理士の視点から詳しく解説した記事はこちら「ヒュープロ(Hupro)の評判は?東京の会計事務所に転職したい人は必須」
転職しようと思った理由
当時27歳だった私は「トラック運転手」をしていました。
トラック運転手というと皆さんはどのような印象をお持ちですか?
「肉体労働」「長時間労働」「休みがない」「低賃金」といった、マイナンスなイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。
私が勤めていた運送会社も、そんなイメージ通りの会社で、いわゆるブラック企業でした。
毎日の帰宅時間は早くても20時頃、家に帰れないこともざらでした・・・。
しかも体力仕事のため「自分が年老いても続けられるか?」と悩んでもいました。
そんな気持ちで仕事をしていたからでしょうか、ある日、社長から「お前は会計事務所で働きたいと思っているようだが、務まるわけがない!」と言われました。
「ワンマン」な社長だったため、話の流れでつい言ってしまったのでしょう。
結局、この言葉が引き金となって転職を決意しました。
実は、私は大学在学中に「日商簿記検定1級」に合格し「会計事務所」への就職を考えていました。
しかし、会計事務所は当時、人気の事務職の一つであり、私が求人に応募しても書類選考すら通りませんでした。
「選んでられない、仕事ならなんでもいい」と、半ば妥協気味で運送会社に就職した経緯があります。
会計事務所への転職活動開始
私は、新卒から5年間勤めた運送会社を退職し、ハローワークで求職活動を始めました。
しかし、会計事務所の求人はあまりなく、自分が応募できるものはごく僅かでした・・・。
それにもかかわらず、私は以下のような点にこだわりを持って求人を探していました。
理由:自分が未経験だから当然です!!
②:自分が生活できる給与を得られること
理由:やっぱり私生活は大事!!
③:残業が多くなさそうなところ
理由:とにかく長時間労働から解放されたかった!!
求人票には月当たりの「残業時間の目安」が書いてあり、あまり多くないところを選びました。
④:「欠員募集」ではなく「増員募集」
理由:「欠員募集」だと、会社は辞める人の代わりになる「即戦力」を求めており、未経験は採用されにくいと考えました。
そんな分析が功を奏したのか、1つの会計士事務所から面接に来てほしいとの連絡がありました。
その会計事務所は法人ではなく個人経営で、所長税理士が40代と若く、従業員を含め人数は10名弱といった小規模な事務所でした。
面接では、次のようなことを聞かれました。
問①:前職を辞めた理由は?
私の答え:昔から会計に関する仕事に就きたかったが、縁がありませんでした。未経験での転職ということを考えると年齢的に限界が近いと思い応募しました。
問②:税理士は知識を売りにしている接客業だが、顧客とコミュニケーションは積極的にとれるか?
私の答え:運送業でも、荷物を持って顧客のところに行くこともあり、ある程度のコミュニケーションはとることができます。
ほかにも何点か質問されましたが、履歴書・職務経歴書に書いたことはあまり聞かれず、雑談のようなものが多かった気がします。
今思えば、雑談がどのくらいできるかでコミュニケーション力を図っていたのかもしれません。
面接日から数日後、なんとか採用の連絡をいただきました。
会計事務所での仕事内容
仕訳の入力作業
最初に与えられた仕事は、「会計ソフトに仕訳を入力する業務」でした。
「簡単そうな仕事だな・・・」と思われるかもしれません。
例えばコンビニのレシートでも、その支払い方法が現金なのか、クレジットカードなのか、はたまた従業員個人のお金で建て替えているかの違いで勘定科目が変わってきます。
最初は、資料を見て入力すべき仕訳がすぐに思いつかないこともありました。
それでも、人は慣れていくもので、半年を過ぎるころにはなんとか入力業務を一通りこなせるようになっていました。
関与先企業の担当者
会計務所で働き始めて1年ほどたったころ、所長税理士から「担当をもってみないか?」と言われました。
私はすぐに承諾し、顧問先企業の担当を任されることとなりました。
担当者の仕事内容は次の通りです。
②:会計資料を基に試算表(貸借対照表・損益計算書)を作成する。
③:試算表に基づいて企業の業績を経営者に報告する。
もちろん、経営者からの会計や税務また社会保険・法律のことなど、様々な質問に答えることも仕事のうちでした。
今では、インターネットで検索すればある程度のことは調べられますが、簡単なことは即答できないと顧客の信頼を得ることはできないと感じました。
役に立った経験・スキル
ワードやエクセルの操作
「今更?」と思われるかもしれませんが、本当に重要でした。
特にエクセルに関しては、様々な関数を使えるようになっておいたほうがいいです。
会計事務所の仕事はスピードが重要です。
エクセルの関数を覚えることで、仕事のスピードが格段に上がります。
社会保険に関する知識
社会保険に関することは本来、「社会保険労務士」の業務の範囲です。
しかし、税理士の業務とは切っても切れない関係にあります。
給与計算は、社会保険の基礎知識が無いければできない業務で、意外と顧客から聞かれることも多いです。
書店に行き、イラストなどが入った簡単なものでいいので、書籍を購入されることをお勧めします。
「FP3級」または「FP2級」を取得きるのであれば完璧ですね!
働く前とイメージが異なったこと
会計事務所は黙々と作業をすることが主で、あまりコミュニケーションを必要としない仕事というイメージがありました。
しかし、実際は顧客とのコミュニケーションをとれることが重要となる仕事です。
経営者から、会計、税務、社会保険、経営のことなどあらゆることを相談されますので、うまくコミュニケーションを取ることが出来なければ、事実を誤解したり、相手に不安を与えてしまう結果を招くからです。
会計事務所の仕事は事務職というよりは、専門知識を売りにした「接客業・営業職」だと思っていたほうがいいと思います。
ただ黙々とパソコンと向かい合っているという仕事ではないです(パソコン入力を主とする求人もあるかとは思いますが)。
異業種から税理士事務所に転職される方へ
トラック運転手から会計事務所への転職体験談いかがだったでしょうか?
「面白そうだ」「イメージとは違うな」と様々な感想があるかと思います。
私は、会計事務所の仕事はやりがいのある魅力的な仕事だと思っています。
それは、会計・税務の知識を使って会社の状況を「数字」でとらえることで、企業の経営改善のヒントを経営者に伝えることができ、私たちも経営者の方々からいろいろ学ぶことができるからです。
私の体験談が、異業種から会計事務所に転職したいと考えている人のモチベーションアップにつながれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございます。
おじ部からの一言
トラック運転手という、全くの畑違いの業種から会計事務所への転職でしたが、「日商簿記1級」の合格は転職活動でかなり有利ですね!
また、入社してから1年後に初めて関与先企業の担当者になられたとのことで、じっくり従業員を育てるホワイトな会計事務所という印象を受けました。
「欠員募集」ではなく「増員募集」に着目するというのは、ブラック会計事務所を回避する方法として使えそうな気がします。
貴重な体験談をありがとうございました。
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